日本では、お正月を盛大に祝い、親戚同士で顔を合わせて新年の挨拶をします。
お正月に関わる習わしはいくつかありますが、中でも人々の楽しみとなっているのは、年賀状とお年玉ではないでしょうか。
この記事では、新年になって初めての楽しみである年賀状とお年玉について紹介していきたいと思います。
年賀状

年賀状とは
年賀状とは、新年の挨拶をするために出すはがきのことを指します。
元々は、遠くに住んでいて直接会いに行けない人へ送るものでした。
現代においては、挨拶はもちろん、近況報告や去年お世話になったことへのお礼を伝えるという意味も持っています。
親戚や友人から届いた年賀状を見るのは、お正月の楽しみのひとつです。
年賀状の歴史
年賀状の始まりは、平安時代に遡ると言われています。
なぜなら、当時の貴族の文書の中で、新年の挨拶の文例が紹介されていたためです。
この時代には既に、一部の貴族の間では、手紙で新年の挨拶をする習慣があったと考えられています。
年賀状が庶民の間に広がったのは江戸時代に入ってからですが、この時代においても年賀状を出せたのは商人や職人などの比較的裕福な層に限られました。
明治時代になって郵便事業が創業され、郵便はがきが発行されるようになって初めて、広く深く、文化として人々の生活に根付いていきました。
現代における年賀状
現代においては、インターネットやSNSの発達により、はがきで年賀状をだす人は年々減少しています。
中でも若者は年賀状をほとんど出すことはありません。
ところが、年を重ねるごとに少しずつ、年賀状を書き始める人も増える傾向にあります。
これは、結婚の報告や子どもの成長の様子を写真付きで、遠くに住む親戚や昔からの友達に報告するためです。
また、現代では、抽選で賞金が当たるお年玉付きの年賀はがきが一般的で、年賀状を受け取った人たちは、新年の運試しを楽しんでいます。
お年玉

お年玉とは
お年玉とは、新年に子どもたちに配られるお金のことを指します。
ポチ袋と呼ばれる小さな封筒に入れて渡すのが一般的です。
子どもが大きくなるにつれて金額も上がり、18歳前後でもらえなくなることが多いそうです。
お年玉の歴史
一説によると、お年玉はもともと餅であったとされています。
代表的な正月飾りである鏡餅は、新年の神様にお供えするもので、そこには神様の魂が宿るとされています。
そのお餅を家長が家族に分け与えたものが「御年魂」と呼ばれていました。
この風習は江戸時代には人々の間で浸透し、餅だけでなく、品物やお金を渡すことも増えていきました。
そのため、こうした贈り物をお年玉と呼ぶようになったのです。
高度経済成長期を迎えると、都心部を中心にお年玉は、お金が主流になり、目上の人から目下の人に贈られるものへと変化していきました。
それ以外の関係の場合は、「御年賀」や「御年始」という呼び方に変わります。
現代におけるお年玉
現代では、お年玉をたくさんもらえる子どもが多くなりました。
また、少子化も影響して20歳を過ぎても親や祖父母からお年玉をもらう若者も増えてきているようです。
その使い道は様々で幼い頃は親が貯金をする場合が多いです。
10代以降には自由にお年玉を使う子どもも多く、電子機器や洋服、ゲームなどに使う傾向が高いそうです。
この記事を読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を面白いと思った方は、是非いいねとSNSでのシェアをお願い致します。
感想や質問があれば、コメントをお願いいたします。